生活習慣病は、食生活の乱れや運動不足、ストレスや飲酒・喫煙、睡眠不足により引き起こされます。
健康的な生活を送るためにも、生活習慣の見直しが大切です。
DISEASE
生活習慣病とは、生活習慣の乱れが長年続き引き起こされる病気のことです。
代表的なものには、高血圧や糖尿病、脂質異常症(高脂血症)、高尿酸血症があります。
普段の生活習慣(偏食、過食、運動不足、喫煙、ストレスなど)が深くかかわって発症した病気のことです。
代表的なものに、高血圧・脂質異常症・糖尿病・肥満などがあります。
*令和6年6月1日より厚生労働省の診療報酬改定が行われ、高血圧・脂質異常症・糖尿病が従来の特定疾患管理料算定疾患から除外され、新たに「生活習慣病管理料2」が新設されました。 対象となる方においては、個々に応じた目標設定や血圧・体重・食事・運動等に関する具体的な指導内容を記載した療養計画書へご署名いただく事になります。 ご理解とご協力をお願いいたします。
生活習慣の乱れで引き起こされる生活習慣病は、日本人の死因上位を占めています。
日本人の2人に1人が生活習慣病で亡くなっています。
その中でも上位の死因である「がん・心疾患・脳血管疾患」を三大疾病と言います。
がん(悪性新生物)は現在、日本人の死因の1位です。喫煙や飲酒、高カロリーや高脂肪などの生活習慣は肺や消化器系のがんの要因とされています。
心疾患は、がんの次に多い死因の2位です。心疾患の中には心不全、心筋梗塞、弁膜症、不整脈といったものが含まれます。高脂質の食事や、喫煙、飲酒、塩分の過剰摂取、運動不足などの生活習慣は、虚血性心疾患のリスクを高くします。
脳血管疾患は、がん、心疾患、老衰に続いて、死因の4位です。脳血管疾患には、動脈硬化によって脳の血管が詰まる脳梗塞と、脳の動脈が破れて出血する脳出血があります。喫煙や飲酒をはじめとする生活習慣の乱れにより、高血圧や肥満、糖尿病や脂質異常症を引き起こし、脳血管疾患につながります。
三大疾病に加えて「糖尿病・高血圧性疾患・肝硬変・慢性腎不全」の4つの病気を七大疾病と言います。
血圧が基準よりも高い状態を高血圧と言います。
高血圧は糖尿病と同様に動脈硬化疾患の原因になります。
収縮期圧(上の血圧)が 140mmHg、拡張期圧(下の血圧)が 90mmHg 以上が高血圧として定義されていますが、1回の測定では判断できませんので、継続定期な測定をした上での診断となります。
他に心臓が肥厚する心肥大の原因になり、心肥大が原因で心不全に至ります。
血液の中の糖分(血糖)を膵臓という臓器から出されるインスリンというホルモンによって低下させます。糖尿病はそのインスリンがうまく働かなかったり、放出する事が出来ず、血糖値が上昇する病気です。
診断基準は、空腹時血糖 126mg/dl 以上または HbA1c6.5% 以上ですが空腹時血糖 110mg/dl 以上または HbA1c5.6% 以上の場合は「糖尿病予備軍」といわれる状態にあるため、医療機関での精密検査が必要です。
糖尿病は心筋梗塞などの動脈硬化疾患だけでなく、眼や腎臓、神経障害を引き起こします。
脂質異常症とは血液の中のコレステロールや中性脂肪が高い状態です。
長期間放置する事で動脈硬化疾患の原因となってしまいます。
近年の研究で遺伝的な要因によって生まれつきコレステロール値が高い方もいらっしゃり、その様な方は若年で心筋梗塞を起こしてしまいます。
●LDLコレステロール(悪玉コレステロール)が140mg/dl以上
●HDLコレステロール(善玉コレステロール)が40mg/dl未満
●トリグリセライド(中性脂肪)が150mg/dl以上
のどれか一つでもあてはまると脂質異常症となります。
慢性腎不全は、慢性的に腎臓の機能が低下し、正常に機能しなくなる病気です。
糖尿病や高血圧などの生活習慣病も原因となっています。
進行すると、透析や腎移植をする必要が出てきます。
高尿酸血症とは、血中の尿酸値が多くなる状態です。
過度な飲酒が原因とされています。
進行すると結晶となった尿酸が炎症を起こし、痛風発作を起こします。
ウイルス感染による慢性的な炎症や、生活習慣の乱れで肝臓に脂肪が沈着してしまう脂肪肝が原因で肝機能障害を引き起こします。
長期間放置される事により肝硬変や肝細胞癌になってしまいます。
たばこの煙などの有害物質が原因で肺が炎症を起こし、呼吸がしにくくなる病気を、慢性閉塞性肺疾患と言います。
気管支が炎症を起こすことで、気管支の通りが狭くなり、肺胞の弾力が硬くなりうまく空気を吐き出せなくなります。
身体を動かした時に呼吸が苦しくなる症状から始まり最終的に動いていない時でも十分な酸素が吸えなくなり在宅酸素療法が必要になってしまうケースもあります。
生活習慣病は、食生活の乱れや運動不足、ストレスや飲酒・喫煙、睡眠不足により引き起こされます。
健康的な生活を送るためにも、生活習慣の見直しが大切です。
高脂質・高カロリー、塩分の多い食事、夜食、野菜不足などの偏った食事は病気のリスクを高めます。
食生活の乱れは、高血圧や糖尿病、脂質異常症につながります。
運動不足は肥満の誘因だけでなく、ストレスを溜めやすくなります。
運動不足の状態では、基礎代謝量も減少します。
ストレスを溜めることで、睡眠不足や自律神経が乱れ、生活習慣を招きます。
また、胃や十二指腸にも負担がかかってしまい、潰瘍を引き起こしてしまいます。
飲酒や喫煙の習慣があると、心臓への循環器系の負担を増加させるだけでなく、肝臓や肺などの臓器も損傷していきます。
一度傷ついてしまった臓器が回復するのは困難であり、重篤な疾患を引き起こすリスクが高まります。
睡眠不足の状態が続くと、ホルモンバランスや自律神経が正常に作用せず、血圧や血糖のコントロールが乱れます。
生活習慣病である高血圧や糖尿病のリスクを高めてしまいます。
生活習慣病は、本人の自覚症状が出ないままじわじわと進行することからサイレントキラーと呼ばれています。
無症状のため、気付かないうちに動脈硬化が進行し、脳や血管、心臓にダメージを与え、ある日突然心筋梗塞や脳卒中を発症し、
最悪の場合は命を落としてしまう恐ろしい疾患です。
生活習慣病の治療では、偏った食事の見直し、禁酒や喫煙、生活リズムの改善、睡眠時間の確保など、まずは乱れている生活習慣を整える必要があります。
そして、高血圧や糖尿病、脂質異常症などに対して、適度な運動、食事療法、数値によってはお薬を使用して治療を行います。
年齢や性別、家族歴や既往歴によっても、それぞれ治療方法が異なります。
生活習慣病は、気づかないうちに様々な合併症のリスクがあるため、予防することが大切です。
早期に対応することで、病気を予防できるためライフスタイルを見直してみましょう。
運動療法は糖尿病などの生活習慣病に対して有効であるだけでなく、発症の予防、さらにはうつ病などの精神疾患にも有効といわれています。
特に有酸素運動がメインとなりますが、体幹や筋力を高める運動や柔軟運動も有効とされます。
まずは無理せず、時間を決めてウォーキングや階段を利用し運動習慣を身につけていきましょう。
食事療法は生活習慣病や体重の減量に有効な治療法です。
1日3食決まった時間に適量を摂ることが基本です。
塩分の摂取量を控え、薄味を意識して食事改善を行いましょう。
日々の疲れをとるためには、良質な睡眠は欠かせません。
朝日を浴びて体内時計を整えたり、ストレス解消できる趣味を取り入れてみましょう。
タバコには多くの有害物質が含まれており、身体にダメージを与えます。
まずは、1日に吸う本数を減らし禁煙を目指しましょう。
飲酒は、肥満や肝臓障害を引き起こしやすく、睡眠の質も下げてしまいます。
休肝日をつくるなどして適度な飲酒を心がけましょう。
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